About Wedding
結婚式の一日
ハンター迎賓館の朝は、庭の掃除からはじまる。
ゲストをお迎えする日もそれは変わらない。
庭に桜の木が植えられた一三〇年前から、受け継がれて
きた、人の住まいとしてのぬくもりを失わぬように。
結婚式の一日は長いようで短く、短いようで長いもの。
時間にも、空間にも、心にも、縁側で一息つくような、
そんな余白をつくることができたなら、と思うのです。
Mornings at the Hunter Guest House begin with tending the garden. Since the first cherry tree was planted 130 years ago, generational love and care has provided a space for family and now guests to rest on the edge of time, space, and mind.
豊かなる、静けさ
Wedding day
やわらかな陰影を宿すミニマルな美しさのドレスに、
ていねいに広げられた白無垢。凛とした白が、
部屋の静けさを際立たせているかのよう。
ゲストと一緒に過ごす時間はもちろん、ゲストから
見えない時間も、心地よいものであってほしい。
だから、ブライズルームは新郎新婦に一部屋ずつ。
ちょっぴり心細く感じてしまう瞬間もあるかもしれ
ません。けれど、これは豊かな孤独。
すこしでもゆったりと過ごせるように。
身支度だけでなく、心をととのえるためにも大切な
プライベートスペースです。
We want you to feel comfortable not only in the time shared with your guests but also in those moments apart. In the tranquility of the private bridal room, feelings of unease can be brushed away while preparing with a calm, relaxed mind.
Waiting Room
それぞれのゲストに
それぞれの居場所
明治・大正の薫りを今に伝える邸宅であると同時に、
往時の華やかな社交の場でもあると感じさせてくれる
のが、応接室の空間。
猫脚のデスクに、天鵞絨のソファが置かれた洋室は、
ご来賓やご友人の皆さまのウェイティングルームに。
両家の控室として使われるのは、縁側でむすばれた
隣り合う二つの和室。
鳥のさえずりに、四季折々の装いを見せる木々。
縁側にあたたかな陽だまりが生まれる束の間のとき。
おなじ景色を感じながら、両家の親族が過ごす時間も
また、あたたかなものであってほしいから。
The reception area recalls the Meiji and Taisho years, reminiscent of glamorous past gatherings. An elegant Western-style room serves as a waiting area for guests while Japanese rooms connected by a verandah accommodate both families.
Ceremony
光のもとにて
婚礼衣装に身をつつみ、手を引かれながら光の中へ
と歩みを進めていく。
春は萌え、夏は翠に、くれないの秋から、白銀の冬
へと季節が移ろいゆこうとも、花嫁だけがもつ凛と
した佇まいは変わることがありません。
それぞれの家の水が合わさって、新しい家族が生ま
れることを意味する「水合わせの儀」。
自分たちらしい挙式をしたいと考えるなかで、辿り
着いたのは、自分たちらしさを大切にするのと同じ
くらい、自分たち以外も大切にしたいという新たな
気持ちでした。
Adorned in wedding gown, led by the hand into the light: The seasons may change but the dignified presence of the bride is unchanging and timeless.The ‘Mizuawase’ (water mixing) Ceremony is performed to signify the combining of two houses to create a new family.
Reception
たのしき円居せん
宴を控えた広間は、すこし緊張して見えます。
くもりのないグラスと磨きあげられたシルバーを
行儀よく、あるべき位置に並べてゆく。
テーブルの中央には季節の生花を。
やりすぎないように、埋め尽くさないように。
人を迎えるための空間であることを忘れずに。
挙式を終えたゲストが、席次表を確認しながら
テーブルを囲み始めるのを待っていたかのように
美しく、けれどもひっそりとしていた広間は
集う笑顔に華やぎ、緊張がほどけてゆくのです。
いざや、たのしき円居せん。
About beauty
装いと粧い、新たに
花嫁が祝宴の途中で広間を抜ける「お色直し」は
日本特有の文化といわれています。その身に纏う
衣装を替えるだけでなく、ヘアスタイルやメイク
も変えて、今ある美しさから、別の美しさへ。
花嫁だけがもつ、圧倒的な「美」の根源は内面に
存在すること。きらめきを放つ原石を誰もが隠し
持っていること。そのことを知っているからこそ、
輝きを引き出すことを本領とするのです。
In a uniquely Japanese custom called ‘Oironaoshi’, the bride leaves during the banquet to completely transform her appearance from one beauty to the next. Attire, hairstyle and make-up are skillfully attended to by a specialist stylist to reveal the hidden gem within.
しあわせな一日に
ふさわしい
料理でおもてなし
Cuisine
温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たいうちに。
けれどレストランのように料理が饒舌でなくていい。
感動や驚きだけでなく、多くを語らずとも、
そっと寄り添うようなやさしさで、新郎新婦の想いを
彩ることができたなら。きっとゲストの心にも静かに
残るおもてなしとなるはずだから。
ひとつだけのコースは、ひとつの想いの表れ。
今、ここでお出しできる最良をただひたむきに。
華やかな前菜から、心ときめくデセールの一皿まで。
しあわせな一日にふさわしい、品位ある料理と
たのしい時間をお過ごしください。
A variety of subtle, elegant cuisine is served both hot and cold. We are dedicated to offering exquisite appetizers and sumptuous desserts in a gentle manner to accompany the thoughts of the bride and groom and remain quietly in the hearts of the guests.
和の異人館が
はじまりの場所に
還るとき
After Reception
坂の上の街を訪れる人影もまばらになる、
静かな夕暮れどき。
ハンター迎賓館がやさしい灯りにつつまれる頃。
一軒の邸宅は、ハレの日の役目を終えて
夫婦で過ごすための本来の姿へと還ってきます。
ゲストのお見送りを終えたおふたりを待つのは、
祝宴とおなじフルコースのリプライズ。
今日という一日を振りかえりながら過ごす、
ふたりきりの晩餐は、新しい暮らしのはじまり。
しあわせの余韻は、これからも続くのです。
Having completed its role for the day, the Hunter Guest House once again reverts to its original form as a home, where a full course meal awaits the newlyweds: an intimate dinner to reflect on the day and bask in the afterglow of happiness.